
当店では、視力測定の際にシステム検眼器を使用しておりません。
5メートル離れた位置に設置した視力表を用いた、いわゆる「昔ながらの方法」で検査を行っています。
一見すると、最新のシステム検眼器を使った方が効率的で正確な検査ができるように思われるかもしれません。
しかし、当店があえてこの方法を続けているのには理由があります。
この記事では、システム検眼器と従来の視力検査との違いや、JIS規格の基準を踏まえつつ、なぜ5メートルの距離での検査を大切にしているのかをご紹介いたします。
システム検眼器とは?

そもそも「システム検眼器って何?」
という方でも、一度くらいはこんな器械を見たことはないでしょうか。
システム検眼器とは、機械の前に座って覗き込みながら画面の中の視力表を見て、店員の質問に答えていくことで度数を決めていく器械です。
一見便利そうではありますが、実はデメリットもあるのです。

なぜ5メートル?JIS規格の基準とは

日本産業規格(JIS)では、遠方視力の検査距離は5メートルが推奨されています。
これは、人間の目が余計な力を使わず検査出来るのが5メートル以上であるためです。
この距離を基準にすることで、目のピント調節に影響を与えず自然な状態での視力を正確に測定できます。
これに準じて眼科などの医療機関でも、視力検査に5mの検査距離を設けている事が多いと思われます。


システム検眼器では、疑似的に5メートルを再現しています。
しかし、これはあくまでも「模擬的な遠方視」であり、目の状態によっては誤差が生じることがあります。
5メートル検査の3つのメリット

❶ 測定誤差を排除した正確な度数
メガネ作りの基本は遠方度数の測定です。
まずは正確な遠方度数をスタート地点として、使う方の目的にあった度数へと調整していく必要があります。
当店では出来るだけ正確な度数を測定するために、5メートルの実距離を確保しています。
安静状態での視力測定を行うことで、できる限り誤差の少ない正確な度数を測定を目指しています。
❷ 自然な環境に近いかたちでの検査
検査中は普段の生活に近い、リラックスした状態で測定を受けて頂く事が大切です。
システム検眼器のように機械を覗き込む姿勢では、目に力が入りやすく本来の見え方とズレてしまう事もあります。
当店では実際に5メートル先を見ていただくことで、日常に近い自然な状態で視力を測定します。
これにより、実生活に即した度数を導き出すことができます。
❸ 検査時間の短縮とお客様の負担軽減
実はシステム検眼器を使った検査は、細かな調整や確認作業で時間が掛かることがあります。
一方で当店の方法なら、自然な距離と目の安静状態での測定がスムーズに行えます。
トータルで考えて頂くと検査時間が短く、お客様の目の疲れを軽減する事が出来ます。
当店はシステム検眼器を使用しておりません。
5mの距離を確保したうえで、視力表を用いた検査を実施しています。

システム検眼器を使用しない理由
1.不正確な検査結果を防ぐため
2.自然で快適な見え方を追い求めて
3.長時間での検査による疲れ軽減のため
当店のこだわり
狭くても検査スペースを確保
当店はコンパクトな店舗ではありますが、売り場スペースを削ってでも検査環境の整備を優先しています。
メガネは「見るための道具」であり、販売効率を優先して検査の質を下げることは本末転倒だと考えているからです。
お客様と一緒に度数を調整
検査結果だけで度数を一方的に決めることはありません。
実際の見え方や装用感を確認しながらお客様と一緒に調整を重ねていくことで、生活に寄り添う最適な度数を導き出していきます。
「短時間で終わる検査」よりも、「長く快適に使えるメガネ」を大切にする。
これが当店の姿勢です。
今後も私たちは、正確な視力測定とお客様との対話を大切にしながら、一人ひとりに最適なメガネをお届けできるよう、丁寧な対応を心がけてまいります。
ご不明な点やご希望がありましたら、どうぞお気軽にお声がけください。